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キスの合間に柴田君の優しい優しい囁きかけが…
「先週、再会して以来、君への思いが燃え上ってしまって…1週間、朋子のことばかり考えていたよ」
(…私だって)
再度、唇が合いました。はじめ『朋子さん』と呼んでいたのに、いつしか『朋子ちゃん』になり、ついには『朋子』と呼び捨てになったけれど、そんなことにもドキドキと心が震えてしまいます。
柴田君の唇が耳元から首筋に這わされて…
「ああ…」
身体中がとろとろに溶けてしまいそう。

「ねえ、寝室に行こう」
さすがに私は抵抗しました。
「…ダメです…私、結婚しているの」
「知ってる。でも、一度だけでいいから君を愛したいんだ。僕の10年来の念願を叶えてくれないだろうか?」
「…ダメです。そうなったら嫌われてしまいます」
私ったら土壇場で何を言い出すつもり?
「嫌われるって…僕が朋子を嫌うはずが無いだろ?」
「違うんです…私、ダメなんです!」
「ダメ?…なにが?」
「その…私、感じないんです。不感症なんです。だから私とセックスしたって楽しくないと思う…」
自分自身で呆れました。柴田君との情事を拒否する口実が、貞操観念ではなく、自らの不感症を言い訳にしているのですから。
柴田君はそれを聞いて悲しそうにため息をつきました。
「そんなウソをついてまで僕と寝るのがイヤなの?」
「違うの!本当に不感症なの。主人としても、あまり気持ち良くならないし…」
私の真摯な訴えに、柴田君も感じるものがあったようです。私の体から離れると、真剣な視線で顔を見つめてきました。
「それって、思いすごしじゃないかな?朋子は旦那さん以外との経験は?」
「…結婚前に二人。その時もあまり感じなかった」
ここまで来たら駆け引きも何もありません。私は柴田君の前に、自らを素直に曝け出しました。
「もしかしたら旦那さんは真面目で、あまり遊んでない人なのかな?」
「…たぶん…」
柴田君は目を伏せると、なにかをじっと考え込んでいましたが、そんな表情もまたチャーミング。
やがて目を上げると、一つ頷いてから、再び私の瞳をまっすぐに見つめました。
「君たち夫婦は、まだ発展途上なんだよ。もっと回数と年数を重ねれば、うまくいくんじゃないかな。旦那さんは積極的に奉仕してくれるタイプ?」
「…あまり…時間が早いし」
(やっぱり)と言う風に、柴田君が何度も頷きました。そして私の両肩に手を置くと真剣に語り始めたのです。
「僕からひとつ提案させて欲しい。自慢じゃないけど僕はけっこう女性経験がある方だと思う。それにどちらかと言えば、自分の快楽より女性に喜んでもらいたいタイプなんだ」
私は黙って耳を傾けるしかありませんでした。
「だから、僕が今までの経験を生かして、君と一度セックスをしてみたい。出来る限り奉仕させてもらうよ。もしかしたらそれがきっかけで、君の体の反応が変わるかもしれない」
(つづく)


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2012.08.29 Wed l 浮気の効能 l コメント (4) l top