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「まったく富田のオヤジめ!今度やっつけてやる!」
ユリちゃんの怒りは富田さんに向かっていて、自分のことのようにプリプリと怒ってくれています。
「ありがとうユリちゃん。今夜のことは見なかったことにしてくれる?」
「…うん」
「じゃあ帰ろうか。汗かいちゃったから一緒にお風呂に入ろうよ」
「そうだね」
元気を取り戻したふりをしましたが、私の気持ちは全く晴れていませんでした。

ユリちゃんちに戻ったけれど、当然母はまだ帰ってはいません。
私は、もやもやを吹っ切るつもりでユリちゃんとお風呂に入ったのですが、何かとユリちゃんが気を配ってくれます。
「叔母さんのちょっとした気の迷いだよ。よくあることじゃない?」
私は湯船に浸かり、ユリちゃんはイスに腰掛けて体を洗っています。
「…たとえばさあ、ユリちゃんが窪田先輩と結婚したとしてよ…」
「うんうん」
「そしたらユリちゃん、浮気する?」
「そんなの…するわけないジャン」
「…だよねえ。私だってケンちゃんと結婚できたら浮気なんか絶対しないよ」
「まあ、そうだけどさ。10年以上も結婚してたら、ちょっと飽きてくるってていうか…」
こんな話を繰り返していても、答えなんかは出るわけがありません。
「で、ゆきえちゃんは、このことで叔母さんを問い詰めるつもり?」
「う~ん…めんどくさいなあ」
「…黙っててあげれば」
私はお湯に浸かりながら湯船の縁に肘をついて、ぼんやりしていました。
そんな私にユリちゃんが近付いてきて、耳元に、
「それよりさあ…ゆきえちゃん、キスを教えてくれない?」
と、ささやきました。
「…ええ~?!」
「だって、ゆきえちゃんベテランじゃん。私、キスも経験無いんだよ。いざという時のために勉強しておきたいじゃない。だから、ちょっとだけ」
「…仕方ないなあ。じゃあ、ちょっとだけだよ」
ユリちゃんにはいろいろとお世話になっているし、これぐらいお返ししないとね。
腰から下をお湯に入れたままの私に、ユリちゃんが緊張しながら近寄って来たけれど、その様子がなんか可笑しくって思わずプッと噴き出してしまいました。
「何で笑うのよう!」
そういうユリちゃんも照れ臭そうに笑っています。
「ゴメンゴメン…それでは」
浴槽の内と外とに別れて、私とユリちゃんの顔が近づき、ユリちゃんの手が私の肩に置かれた。
(チュッ!)
可愛い音を立てて、二人の唇が軽く触れ合いました。ユリちゃんは目を閉じていましたが私は目を開けたまま。長い睫毛を伏せたユリちゃんの表情がとても可愛い。
(つづく)

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2010.11.01 Mon l ゆきえの冒険・中学生編 l コメント (6) トラックバック (0) l top

コメント

意外と
立ち直りが早いゆきえちゃん。(爆)

ゆりちゃんの方が純情なのかしら?(笑)

娘と顔を合わすママさんが見ものですね。
さぁドキドキ。(≧∇≦)
2010.11.01 Mon l エリナ. URL l 編集
エリナさんへ^^
ユリちゃんはいい子ですね。
ゆきえも好きになっちゃうかも^^;
それにしてもお母さん…困ったものです。
2010.11.01 Mon l スマイルジャック. URL l 編集
No title
萌もママのそんな場面を見たらショックでグレます。(笑)
って、そんなに純な萌では無かったりして~。e-268ww

ユリちゃん可愛い~。v-398
練習するなんて、本当に窪田先輩が好きなんだぁ~。
ゆきえちゃんが夢で先輩とエッチなシーンを見たと知ったら・・・。
プンスカ怒っちゃうかなぁ~。v-411(笑)
2010.11.01 Mon l 萌. URL l 編集
なんだか
想像するだけで妖しい光景ですねぇ
二人がイケナイ道にハマってしまわないかすごく心配です。
しかしゆきえ見ていると精神構造が熟女だよなぁ。

歳とっても見かけとか変わらなさそう
2010.11.01 Mon l 私の碇で沈みなさいっ!. URL l 編集
萌ちゃんへ^^
夢でもダメですか^^;
ユリちゃん、まだまだ夢見る乙女ですからね^^
2010.11.02 Tue l スマイルジャック. URL l 編集
これでも二人とも中二なんですよね^^;
まあお互い男の子の方が好きそうだから、大丈夫だとは思います^^
2010.11.02 Tue l スマイルジャック. URL l 編集

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