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「なによ!ユリちゃん、いっつも私をバカにしてる!」
日頃のコンプレックスが爆発しそうになると、ユリちゃんは、
「あ、ゴメン、ゴメン。ゆきえちゃんをバカになんかしてないよ。怒らないで」
と、慌てて機嫌を取ってきました。まあ、そういうところもお姉さんぶった余裕が感じられて癪に触るんだけど。
でも。ふくれっ面の私も怒る反面、『性交すると子供ができる』という性教育を思い出していたのでした。

学校で教えられても、どうしても両親と性交が結び付かなった。
それはクラスメートたちも同じだったようで、だからこそみんな意識的にそのことを封印していたのかもしれません。
でもユリちゃんはあまり気にした様子もなく、堂々と大人の性交を語り始めました。
「夫婦はエッチするのがお仕事みたいなものなのよ。仲がいいからエッチするの。しない方が変」
私はむっつり黙りこんで聞いています。
「今夜、おじさんとおばさんは仲良くしたいから、ゆきえちゃんをこっちに寝かせたんだと思う。大目に見てあげなよ」
「…じゃあ、ユリちゃんのおじさんとおばさんもエッチするの?」
その質問で反撃したつもりでしたが、ユリちゃんの答えは実にあっさりしたものでした。
「当然!親がエッチしたから私もジュンも生まれてきたんだし」
う~ん、理屈では分かっているのです。でも気持ちが…
「あ~あ、なんかイヤだな、親がそんなことをしてるなんて」
ユリちゃんが、フフッて笑った。
「あ!今、バカにしたでしょ?」
「してない、してない。ゆきえちゃんって可愛いなって思ったの」
「…それがバカにしてるっつーの!」

しばらく、ああだこうだと言い合っていたのですが、私の心はイマイチ晴れず、早々に寝ることにしました。
せっかくユリちゃんと一緒の部屋で眠れるのに、ちょっともったいない気もしたのですが、この夜はこれ以上お話ししたくなかったのです。
「あ!寝る前にトイレ行く?」
「…うん」
ユリちゃんちのトイレは1階のはずれにあって、一人で行くのはちょっと怖いので、夜はお母さんかユリちゃんについていってもらっていました。
トイレで順番に用を足し、忍び足で階段を昇り、部屋に帰る途中、私の両親が寝ている部屋の前にさしかかりました。
ユリちゃんちの家は大きいけれど、古い建物なので部屋はドアではなくふすまで仕切られています。
そして両親がいる部屋の前を横切る時、ユリちゃんが、シッ!という風に唇に人差し指を当てたのです。
(エッ?)
私が思わず立ち止まると…
部屋の中から、秘めやかな息遣いが聞こえて来たのです。
(…)
耳を澄ましてみると、その息遣いとは『ハア、ハア』と、せわしなく繰り返される母の吐息のようでした。
幼い私でも、中で妖しい行為が行われていることを直感した。私は息を詰めて聞き入っていましたが、ユリちゃんも真剣な表情で耳を傾けています。
だんだん耳が慣れてきたのか、母の息遣いのほか、明らかに父のモノと思われる低いうめき声や、お布団が擦れる音も聞こえてきた。
「…ああ」
一瞬空耳かとも思ったのですが、それは母の漏らした声のようでした。
(つづく)

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2010.07.05 Mon l ゆきえの冒険・小学生編 l コメント (2) トラックバック (0) l top

コメント

子供の時の
性教育って子供がどのくらい理解しているか怪しいですねf^_^;。
知識としては覚えていても「体感」がないから無理ないんだろうけど。

ついに両親の寝ている近くまできたゆきえ、さてどうする?。

次回 ゆきえの冒険・小学生編 第5話 のぞくときはばれないようにしろ! ゆきえ!
2010.07.05 Mon l 私の碇で沈みなさいっ!. URL l 編集
私の碇でさんへ^^
覗いてるのを親にばれたら悲惨ですよね^^;
性教育をされても、なんとなく自分の親は別って感じは持っていたかもしれません。
きっと今の性教育は進んでるんでしょうね^^;
2010.07.06 Tue l スマイルジャック. URL l 編集

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