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ファイルには、1枚に1人づつ、笑顔を浮かべた女の子の全身画像が入れられていた。
残念ながらヌードじゃない。おのおのスリップみたいなキャミソールみたいな、ノースリーブの薄い布を羽織っていて、赤やブルーの派手な下着が透けて見えている。
みんなブラジャーは付けているから、おっぱいは見えない。残念…って、もうすぐホンモノのおっぱいが見られるのだけど、なんかいまだ、これからセックスが出来るという実感が無いのはなぜだろう?ソープの待合室に座っているというのにね。
「おお!みんなキレイな人。誰にしようかなあ?」
優二が素直に盛り上がり、僕も実感は無いものの、ファイルのお姉さんたちに目が釘付けだ。
写真は全部で10人ほど。僕たちはざっと一通り目を通すと、再び最初に戻って、今度は1枚1枚食い入るように検討を始めた。
痩せてる人、ふくよかな人、大きな胸を強調する人、アイドルみたいな作り笑いを浮かべる人。たしかに、みんなキレイで可愛く見えたけれど、僕としてはあまりケバイ感じの人は苦手だと思った。そして出来れば年上の人がいい。
って、僕らは17歳だから、ソープ嬢さんたちは、みんな年上のはずだけど、僕にとっては大事な初体験の相手だし、落ち着いた感じのお姉さんタイプが安心できそうな気がしていたのだ。
そして、まさにおあつらえ向きの1枚を見つけた。
『ルカ』と名前の入ったその写真の女性は、RPGゲームのヒロインみたいなハイカラな名前とは対照的に、平凡と言ってもいいぐらいな顔立ちで、その丸顔に暖かい笑顔を浮かべていた。胸の上半分を露出した大胆な衣装を無視すれば、小学校の先生と言われても違和感は無い感じだ。
髪は落ち着いたフォーマルで、ほとんど染めてないみたい。胸はけっこう大きくって、全体的にふくよかな感じだけど、決して太っているのとは違う。
僕はそんな風俗らしからぬ暖かな笑顔の中に、洗練された美しさを感じて心を惹かれた。安心して任せられると直感した。
元々、買い物でも即決買いが得意な僕のこと、すぐに決断は下された。
「オレ、この人にする」
僕が上ずった声で宣言すると、優二と正樹が僕が指さした写真を覗きこんだ。
「さっすが佑介くん、いい趣味してますなあ」
正樹がニヤニヤしながら僕をからかったけれど、正樹でもはしゃぐ時はあるのだ。
「なんか、おばさん臭くないか?お前、マザコンだっけ?」
「うるさいなあ優二。早く決めろ!」

しばらくして正樹が、
「僕は、この人に決めた」
と、きっぱりと言ったので、僕たちは「レミ」と書かれた写真に注目。やせ形、くるくるパーマの掛かった髪は限りなく金髪に近く、アイドルみたいな笑顔は浮かべているけれど、なんとなくヤンキー系って感じだ。ちょっと前の若槻千夏を思い出させる。
(正樹って、こういう感じの子が趣味だったのか…意外!)
手間取ったのは優二だ。何度も何度もファイルを見直し、なかなか決まらない。いつも正樹に判断を委ねるのは、この優柔不断さが原因なのかもしれない。
「早く決めろよ。いつまでもこんなとこにいたくないよ」
焦れた声を上げる正樹に、
「ちょっと待ってよ。この選択には、オレの人生が掛かってるんだから」
と、答えながらも、優二はファイルから目を離さない。
「人生が掛かってるって…結婚相手を探してるわけじゃないんだぜ」
正樹がイライラしながらそう言ったけれど、この一言こそ、その後の僕の人生を象徴する一言ともなった。
(つづく)

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2011.04.24 Sun l ソープ嬢ナナちゃん l コメント (2) l top

コメント

入る嬢さまを
決めるのってフィーリングで決めた方がいい気がする。いくら迷ってもいいんだけど写真のマジックには気をつけろ~(経験者は語るですね)


ちなみにオイラのお気に入りの嬢は病院で検査技師してました(笑)。
2011.04.25 Mon l 私の碇で沈みなさいっ!. URL l 編集
私の碇でさんへ^^
僕はボーイさんにお勧めを聞いちゃいますけどね。
一番確実かも^^
2011.04.27 Wed l スマイルジャック. URL l 編集

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