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「ごめんね。上の階なの」
ルカさんにエスコートされて、僕らは腕を組んだまま、階段を3階へと昇って行った。体が密着してるせいもあるけど、僕の歩みはアシモのようにぎこちなく、意識は腕に触れるルカさんの乳房に集中していた。
「おトイレどうなさいます?」
「あ…はい、行ってきます」
さほどに尿意は感じなかったが、ここは念のため行っておいた方がいいだろう。僕はルカさんに見送られて、3階の『トイレ』とプレートが付けられた部屋に入ると、クラッシュアイスがふんだんに敷かれた便器に放尿しながら、
(ついにここまで来たか。頑張ってくれよな!)
と、おしっこを弱々しげに放つチンコを見つめながら祈った。緊張のせいか、チンコからは覇気が感じられなかった。

「はい、この部屋です。上がって」
ルカさんに言われ、僕は靴を外に脱ぐと、薄暗くて細長い部屋へと入って行った。まさにセックスの魔宮への第一歩だ。
入ってすぐ左手に縦長なバスタブが置かれ、部屋の奥にはタオル地のシーツに覆われた、シンプルなベッドがあった。
ルカさんがドアを閉めたけど、驚いたのは、ドアに開けられた窓にはガラスが入っておらず、素通し状態だったことで、ルカさんがハンガーに掛けたバスタオルを吊るして目隠しをし、ついでに部屋の照明を少しだけ明るくした。
後で正樹に教えてもらったのだけど、新宿区の条例では、ソープランドの個室を完全密室にしてはならないとのこと。いろんな法律があるものだ。
僕はルカさんに促されてベッドに腰掛けると、ルカさんもぴったりとくっついて僕の隣に座った。彼女の体温が伝わってくる距離。
「若いわねえ。いくつ?」
この質問には、答えを用意してあった。正樹曰く、『ソープ嬢さんと二人っきりになったら、年齢は正直に言おう。そして、セックスも初めてだってことを言っておけば、親切にリードしてくれるはず』とのことだったので、すべて正直に話すことにする。
「17歳。高校2年です…で、今日が初めてで…」
「ワオ!若~い!初めてって、もしかしてセックスが初体験?」
「あ、はい…」
思わず赤面する僕に、ルカさんは、
「わ~!今日はラッキーだわ。お姉さんが優しく教えてあげるからね」
と言って、顔を近づけたかと思うと『チュッ!』と、唇を僕の唇に押しあてた。
記念すべき初キッスは…あっけなかった。でも、やはり正樹の言う通り、正直に話す方が良かったみたいだ。
「何か飲む?コーラ、ウーロン茶、コーヒーはホットかアイス。何がいい?」
「あっ、じゃあ、アイスコーヒーを」
さっき、待合室でコーラを飲んでいたけど、なにやらノドが渇く。ルカさんは『了解!』と、言葉を残して、再びドアの外へと出て行った。

一人になって、思わずフ~ッと息を吐く。ルカさんは、気さくで優しくて素敵な女性だけど、それでもやっぱり緊張するものなのだ。女性と二人きりで部屋にいるなんて、全然慣れてない。
僕はあらためて、6畳間を二つ縦長にくっ付けたぐらいの部屋を見渡してみた。
バスタブの横には、ラメもまぶしい金色のイスが置かれてあった。お尻を乗せる、ちょうど真ん中の部分が凹型に切り取られたスタイルのイス。そう、これが日本が世界に誇るスケベイス。
実物を見て、感動…っていうか、胸が高鳴る。あれに裸で座ることになるのか!ちょっと恥ずかしいな。
その横の壁には、グレーのエアマットが立て掛けてあった。
ソープランドのことは、自分でも一応の予備知識を勉強していたけれど、あれに寝転んで、いわゆる『マット洗い』をしてもらえるはずだ。通称泡踊り。そんなことを考えてたら、急にムラムラしてきた。
やがてルカさんが丸いお盆に2個の紙コップを乗っけて戻ってきた。
「お待たせ!」
再び僕らはベッドに隣り合わせて座り、ルカさんはいろいろと他愛のない言葉を掛けてくれ、僕はそのつど不器用な受け答え。
でも、会話を交わすごとに緊張が解け、リラックスしていく気がする。さすがはプロだ。
(つづく)
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2011.04.26 Tue l ソープ嬢ナナちゃん l コメント (2) l top

コメント

知らなかったわf^_^;
新宿区の条例でソープの個室って完全密室じゃいけないんだ(笑)。
俺が行ってた吉原もドアのガラスが入る所がつつぬけだった様な気がする。
2011.04.28 Thu l 私の碇で沈みなさいっ!. URL l 編集
私の碇でさんへ^^
昔、ソープ嬢さんから聞いたお話なので、うろ覚え^^;
今もそうかはわかりません。
取材をさぼりましたので^^;
2011.04.29 Fri l スマイルジャック. URL l 編集

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